【トランス脂肪酸】食べるプラスチックって本当?本当の影響と付き合い方

油脂

トランス脂肪酸って食べるプラスチックとか
海外では禁止なのに日本では規制がないって情報があって不安…

トランス脂肪酸ってどんなものなの?どうやって気を付ければいいの?

おみゆ
おみゆ

結論を言うとトランス脂肪酸が食べるプラスチックというのは間違い。
けれどできるだけ避けるのがおすすめです。

-この記事はこんなあなたにおすすめ-
  • トランス脂肪酸=食べるプラスチックだと思っている人
  • トランス脂肪酸の身体への影響・付き合い方を知りたい人
  • 食の安全に興味がある人

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トランス脂肪酸とは-その実態と付き合い方(結論)

トランス脂肪酸、ネットでは体に悪い!と言われていて
できるだけ避けたいと思っている方も多いのではないでしょうか?
海外では禁止されているとか、マーガリンは食べるプラスチックだとか。
そんな怖いもの身体に入れたくない~!と拒否反応を示す方も。

…けど食べるプラスチックってどういうこと?脂肪酸って油じゃないの?
実はこの表現、インターネットによって広まってしまった誤解なんです。
そもそもトランス脂肪酸とはどんなものなのか、体にどんな影響があるのか。
今回はトランス脂肪酸とそのリスクについて解説していきます。

おみゆ
おみゆ
トランス脂肪酸とは
  • トランス脂肪酸は液体の植物油を固体にする際に生成。
    マーガリンやファットスプレッドに多く含まれる
  • トランス脂肪酸入り=食べるプラスチックは誤解。
    日本で規制がないのはそもそもの摂取量が少ないから
  • 人工的に生成されたトランス脂肪酸は摂る必要がない。
    摂りすぎは冠動脈系疾患などのリスクになるため避ける。

①トランス脂肪酸って何?どうやって作られるの?

食べるプラスチックなんて強い言葉で怖くなってしまっていたけど
そもそもトランス脂肪酸ってなんなの?

トランス脂肪酸とは

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まず最初に、私たちが日常的に口にするあぶら。
あぶらには常温で液体のあぶら(油)と常温で固体の油(脂)があります。
これらをまとめて油脂と呼び、油脂は脂肪酸とグリセリンからできています。

脂肪酸は細胞づくりに必要な成分。また、体内でエネルギー源としても使われます。
脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸という種類があり、
飽和脂肪酸の割合が高い油=常温で固体、不飽和脂肪酸の割合が高い油=常温で液体となります。
不飽和脂肪酸は構造の違いによってシス型、トランス型とまた種類が分かれます。
ここでトランス型に当たるのがトランス脂肪酸、というわけです。

天然のトランス脂肪酸

トランス脂肪酸は人工的に作られるものと思われがちですが実は自然界にも存在します
牛や羊などのはんすう動物は胃の中で天然のトランス脂肪酸を作り出します。
そしてそのトランス脂肪酸は普段食べる牛肉や乳製品に微量に含まれています。

人工的に作られるトランス脂肪酸

トランス脂肪酸は危険!!と避けたがるのは人工的に作られるトランス脂肪酸のこと。

常温で液体の油に水素添加という加工を加えることで、その油は常温で固体になります。
この水素添加をする過程でトランス脂肪酸が発生してしまいます。

水素添加で固形化され(トランス脂肪酸生成)、乳化剤や香料・着色料を添加したものが
マーガリンやショートニング、ファットスプレッドと呼ばれます。

参考メモ
  • マーガリン
    植物油脂や動物油脂を水素添加で固体化させたものに水分や香料など添加物を加えたもの
  • ショートニング
    マーガリンから添加物や水分を抜いたもの
  • ファットスプレッド
    マーガリンの油脂含有率が80%以上なのに対して80%未満のもの。

また、植物や魚からとれる油を精製するとき、そこでも微量のトランス脂肪酸が生成されます。
つまり、精製されたサラダ油などにはトランス脂肪酸が含まれるものがあります

トランス脂肪酸ってマーガリンだけの話だと思ってた…

普段使っている油にも入っている可能性があるのね。

↓植物油についての詳しい解説とおすすめはこちら↓

②トランス脂肪酸=プラスチックの誤解

トランス脂肪酸がどのようなものなのか分かったところで、
なぜ食べるプラスチック、狂った油などと言われているかをお話しします。

結論から言うとトランス脂肪酸はプラスチックとは何の関係もありません。

トランス脂肪酸はプラスチックの化学構造式と似ているという情報がありますが、
これに関しては完全にデマ。まったく違います。
また、マーガリンを外に放置しても腐らず虫も付かないといううわさから
プラスチックのようだと例えたことでプラスチック食品と呼ぶようになったとの説も。
さらには油を固体にして可塑性(粘土の様に力を加えると変形し戻らない性質)
を持たせることを英語で ”Plasticity” と言います。
この単語をプラスチック化と誤訳した人がいるという説もあります。

このようないくつかのうわさや誤訳によってトランス脂肪酸=プラスチックとして
誤解が広まってしまったのが原因です。
極端な情報には多くの人が引き寄せられ、必要以上に怖がる原因にもなります。
情報が気軽に手に入れられるからこそ本当に正しいものなのかどうか
きちんと整理して吸収していきたいですね。

おみゆ
おみゆ

どんな情報も疑ってかかるくらいがちょうどいいのかもしれないですね。

③トランス脂肪酸に対する国の対応と体への影響

プラスチックではないのなら、食べても大丈夫?
いいえ、トランス脂肪酸は私たちの身体には不必要なものです。
摂りすぎは下記のようなリスクの関連が報告されています。

  • 冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症等)
  • アレルギー性疾患(喘息など)
  • 妊婦や胎児への影響(流産等)


日本ではトランス脂肪酸摂取量は多くないという理由から規制がされていませんが、
アメリカではトランス脂肪酸の食品への添加が禁止、ほかの国でも規制があります。
昔に比べ、日本でも食の欧米化で脂質の多い食事がとられるようになりました。
カップめんや菓子パンなどの加工食品が時間がない中での食事の定番となり、
間食はスナック菓子にケーキ、ファストフードがすぐに手に入ります。
海外と比べて少ないとはいえ不要なものを大量に摂取する食生活になっています。

また、トランス脂肪酸を含む食品はその大半に添加物や塩分が多く含まれます。
その観点から見ても、わざわざトランス脂肪酸を含む食品を摂る必要はありません。

おみゆ
おみゆ

日本ではトランス脂肪酸の摂取は海外と比べると少ないことは事実ですが
そもそも人の身体には不要なもの。
規制の有無より自分にとって本当に必要かどうかで選べるといいですね。

まとめ

トランス脂肪酸について正しく認識できたでしょうか。
むやみに怖がるよりも、事実を正しく知ってそのうえで自分がどう付き合うかを
考えることが大切です。
パンやクッキーはおいしくて手軽でお子さんたちが好きなものの一つかもしれませんが
原料にマーガリンやショートニングなどを使用しているか確認してみてください。
本来は必要のないものを摂りすぎてしまっているかもしれません。
量を減らす、バター使用のものに変えるなど少しづつ変えていけたらいいですね。


これからも自分にとって心地よい選択を。
あなたの無添加生活が少しでも楽になるお手伝いが出来たらうれしいです。

それでは、また次回!

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